プロットツールと呼ばれるものは豊富にあるものの、マンガのプロットを作成しようとすると感じる使いづらさには、マンガの構成の複雑さにあります。
既存ツールで試して分かったマンガプロットの複雑さ #
マンガのプロットには、まず、物語の設定に加え、以下のような「固有の要素」があります。
- ページと「めくり」の概念
- セリフ(話者×大量の短文の組)の調整
- 原稿へのテキスト流し込み手段
さらに言えば、設定↔ページ↔セリフ↔原稿が相互的に噛み合う機能があれば効率的です。
プロットによく使われる主要なツールを検討・運用してみましたが、どのツールも優秀ながら、マンガには理想的な環境とは言い難いです。
| ツール | メリット | 物語設定のしやすさ | セリフ構成 | セリフの原稿流用しやすさ |
|---|---|---|---|---|
| Nola | 世界観やキャラ設定、文章構成ができる。 | △ 設定はまとまった文章で書くことが前提で、文章を書き慣れていない人はしんどい。 | △ 小説用テキストエディタの為セリフ入れ替えは手作業。設定事項は参照のみで挿入等なし。 | ✕ ひとつずつコピーするにはまず手作業での範囲選択が必要で向いていない。 |
| ストーリープロッター | 世界観やキャラ設定に非常に優れている。 | ○ 設定項目が細かく分かれており、何から始めればいいか慣れてない人もとっつきやすい。 | ✕ セリフを構成する機能はない。 | |
| Trello | シーンやページごとにリストを作成して、セリフをカードとして中に入れられる。リストもカードも位置を簡単に入れ替えられ、構成がしやすい。 | △ 本来タスク管理用なので、設定に何が必要か自分で考えられないときつい。カード形式なので入れ替え可能が利点。 | △ カード形式で管理しやすく、キャラごとのラベルを設定可能。しかし設定項目は特に活かせない。 | △ テキストボックス全体を選択してからコピーなので選択手作業よりはマシ。 |
| Excel / スプレッドシート | ページ数やセリフを表形式で一覧管理しやすい。 | △ 本来は表計算ツールなので、設定に何が必要か自分で考えられないときついが、計算式が使用できる点で、細かい時系列設定等に便利。 | ○ 列にキャラ、セリフ、メモ等設定すれば行操作でセリフ入れ替え可能。キャラ設定シートをドロップダウンリストの範囲にすれば、設定をそのまま活かせる。 | △ セリフを入れたセルをコピー。 なんか”余計なもん”付いてきますよね。 |
本来の用途には素晴らしい。でも、マンガの設定やセリフ構築をするという点においてはちょっと惜しい、みたいな感じ。
マンガ制作特化のプロット作成ツールで解決 #
こうした課題をクリアし、物語設定からセリフ構築、さらには作画への移行を劇的に効率化できたのが「マンガストーリー制作ツール(goron story)」です。

※タップ=PCではクリック
① セリフの「コピペ地獄」が消える #
- プレビューモード
セリフをタップするだけでクリップボードにコピー完了。 - クリスタ用書き出し
CLIP STUDIO PAINT EXの「ストーリーエディター」に直接貼り付けられる形式でセリフを出力可能。 - 姉妹ツール連携
ネーム作成ツールへデータをインポートすると、ページや指定のフキダシが自動生成される。

② セリフやめくりの入れ替えが自在 #
セリフや、ページのめくり位置はカード形式。並べ替えができます。
- ページめくりを動かすことで「見せ場をどこにつくるか」をプロットの段階で試行錯誤できる。
- 展開の順に違和感があれば選択一括移動が可能。足りないと思えばセリフの差し込みも容易。
③ 名前・用語等を仮決めでもセリフを書ける #
キャラクターや技の名前、専門用語などはじっくり考えたいし、後から変更したくなったりしますよね。
セリフ内に変数文字列(候補から挿入)を使えば、後から設定の名前を変えるだけでセリフに反映されます。文字自体の置換と違い、意図した以外の部分は変わりません。
- 例えば、名前「だ」でキャラクターを作っておき、セリフ文に変数文字列として挿入。キャラクターの名前を「太郎」に変更すれば、該当文字列のみが「だ」→「太郎」に差し替わり、語尾等にある「〜だ」には干渉しない。
- 技の名前や呪文も適当に作って、まずは思いついたセリフの流れを書いてから、設定を加えていけばOK。

⑤ シーンやキャラに合うセリフを作れる工夫 #
マンガなので、文字以外の情報も重要です。
- セリフが並ぶストーリー本編画面には、シーンカードも。シーンカードに画像や色を設定して、情景を思い浮かべながらセリフが書ける。
- セリフにはフキダシやキャラクターの画像を表示。
シーンやキャラの画像を用意できないときの為に、画像素材もあります。
⑥ 詰まったときのアシスト #
基本的には自分で創作したい派の為のツールですが、行き詰まったときにヒントがもらえたら助かりますよね。
- シーンや流れ、キャラクターの口癖や性格に合わせたセリフ案を3つ提示してくれるアシスト機能を搭載。気に入ったものはタップでそのままセリフに入れられます。
- 設定項目には、創作でよく使われる単語を表示可能。文章をうまく作れないときや、アイディアが出ないときの突破口に。
もちろんこれらは表示せずに進行できるし、参考に留めたり自分の言葉を足すこともできます。
ちょっと今日筆が進まないな〜って日、試しに使ってもらえたらと思います。
プロットの効率化がマンガの面白さを底上げする理由 #
マンガの魅力は設定やストーリー(プロット段階)の面白さだけではなく、絵や表現も関わり、非常に複雑なものです。
プロットの工程を効率化すれば、絵や表現に、より時間をかけることができます。
これまでプロット工程で詰まりがちだった方も、ぜひ一度「マンガストーリー制作ツール」を試してみてください。